キャンディ・キャンディ FINAL STORY(その2)
ところがこの小説、期待が大きい分だけ読んだ人の感想はイマイチなよう。
漫画の頃からのファンにとっては、当然のことながら漫画の続編を期待します。
ところが、この小説は30代になったキャンディの回想であり、
既に愛する人と結婚している(らしい)けど、その男性が「あのひと」として語られていて
それが誰であるのかはっきり明記されていないのです。
ってことなので、私は図書館から借りてあんまり期待しすぎないようにして読みました。
上巻と下巻の途中までが、回想録。
(ポニーの家、レイクウッド、ロンドンのセントポール学院まで)
下巻の途中から最後までが、キャンディが出会った人々との手紙のやりとり。
(記憶をなくしたアルバートさんと、看護婦になったキャンディとの生活とのことは、
手紙の中でところどころ出てくる程度。)
最後の著者のあとがきによると、漫画から30年以上も経っているし、
過去に何度か小説化しているので、この小説は漫画の続編ではなく、
全面的に書き直した大人の為の真実の愛の物語なんだそうです。
なので、ところどころ漫画とは違っていたりします。
例えば、キャンディが丘の上の王子さまと出会うのは、
漫画では、アニーがブライトン家の養女になってしばらくしてから届いた
「さよなら、キャンディ。わたし孤児院にいたことをお友達に知られたくないの。」
というアニーからの最後の手紙を読んで泣いていたときのこと。
でも、この小説では、アニーがもらわれて行った日に王子さまと出会うことになっていて、
最後の手紙が届いたのは、養女になって6年もたってからのことです。
一番残念なのは、キツネ狩りの日のアンソニーの最後の言葉と、
丘の上の王子さまが正体を明かす場面での言葉が変えられてしまっていること。
ファンはこの場面での台詞を、頭の中にしっかりと記憶しているから、
これは私ならずとも、かなりガッカリ度が大きいのでは?
ここだけは、変えちゃいけなかったと思うのですが!
まあ、こんな風にあちこち違っちゃったりするのですが、
漫画にはなかったことも沢山書かれていて、嬉しいこともあるのです。
まずは何といっても、アンソニーのこと。これでもかって程、書かれてます。
キャンディはずっと何年も後まで、アンソニーに対する想いを引きずっていました。
テリィを愛するようになってからも、その想いは変わらず、
それと同時に、アンソニーが亡くなったのは、アードレー家の養女になった
自分のせいだという苦しみをずっと胸に抱えていました。
アンソニーのバラのことも、アンソニーの母でありアルバートさんの姉である
ローマリーのことも、漫画には描かれていなかったことが、この本には沢山出てきます。
大おじさまであるアルバートさんもまた、キツネ狩りを指示したのは自分だと、
甥を亡くした苦悩と自責の念を抱えていたということもわかりました。
しかし、よく考えれば、動物を愛するアルバートさんが、なぜキツネ狩りなんて・・・?
などという矛盾を指摘してはいけませんね。
キャンディはいろんな人に手紙を書いていますが、アンソニーにだけは書けません。
テリィには出せない手紙を何通も書いていたし、戦争で亡くなったステアにも心の中で
何通もの手紙を書いていたのだけれど、アンソニーにだけは書けなかったと・・・。
でも、この小説の最後は、アンソニーへの手紙で〆られています。
アンソニー派だった私にとっては、こんなにもアンソニーのことをキャンディが
心の中で大切に思っていたことがわかり、とっても感激しました。
(簡単にテリィに心変わりしたわけじゃなかったのね。)
それと、レイクウッドに誰も住まなくなってからも、アンソニーのバラは
ラガン家の庭師だったホイットマンさんが、ちゃんとお世話してくれていたそう。
あ、アンソニーが品種改良したスウィートキャンディの色も、白からピンクになっちゃってます。
これも白のまま変えないでほしかったな。
白バラを見るたび私は、スウィートキャンディって呼んでたほどですから。
漫画の頃からのファンにとっては、当然のことながら漫画の続編を期待します。
ところが、この小説は30代になったキャンディの回想であり、
既に愛する人と結婚している(らしい)けど、その男性が「あのひと」として語られていて
それが誰であるのかはっきり明記されていないのです。
ってことなので、私は図書館から借りてあんまり期待しすぎないようにして読みました。
上巻と下巻の途中までが、回想録。
(ポニーの家、レイクウッド、ロンドンのセントポール学院まで)
下巻の途中から最後までが、キャンディが出会った人々との手紙のやりとり。
(記憶をなくしたアルバートさんと、看護婦になったキャンディとの生活とのことは、
手紙の中でところどころ出てくる程度。)
最後の著者のあとがきによると、漫画から30年以上も経っているし、
過去に何度か小説化しているので、この小説は漫画の続編ではなく、
全面的に書き直した大人の為の真実の愛の物語なんだそうです。
なので、ところどころ漫画とは違っていたりします。
例えば、キャンディが丘の上の王子さまと出会うのは、
漫画では、アニーがブライトン家の養女になってしばらくしてから届いた
「さよなら、キャンディ。わたし孤児院にいたことをお友達に知られたくないの。」
というアニーからの最後の手紙を読んで泣いていたときのこと。
でも、この小説では、アニーがもらわれて行った日に王子さまと出会うことになっていて、
最後の手紙が届いたのは、養女になって6年もたってからのことです。
一番残念なのは、キツネ狩りの日のアンソニーの最後の言葉と、
丘の上の王子さまが正体を明かす場面での言葉が変えられてしまっていること。
ファンはこの場面での台詞を、頭の中にしっかりと記憶しているから、
これは私ならずとも、かなりガッカリ度が大きいのでは?
ここだけは、変えちゃいけなかったと思うのですが!
まあ、こんな風にあちこち違っちゃったりするのですが、
漫画にはなかったことも沢山書かれていて、嬉しいこともあるのです。
まずは何といっても、アンソニーのこと。これでもかって程、書かれてます。
キャンディはずっと何年も後まで、アンソニーに対する想いを引きずっていました。
テリィを愛するようになってからも、その想いは変わらず、
それと同時に、アンソニーが亡くなったのは、アードレー家の養女になった
自分のせいだという苦しみをずっと胸に抱えていました。
アンソニーのバラのことも、アンソニーの母でありアルバートさんの姉である
ローマリーのことも、漫画には描かれていなかったことが、この本には沢山出てきます。
大おじさまであるアルバートさんもまた、キツネ狩りを指示したのは自分だと、
甥を亡くした苦悩と自責の念を抱えていたということもわかりました。
しかし、よく考えれば、動物を愛するアルバートさんが、なぜキツネ狩りなんて・・・?
などという矛盾を指摘してはいけませんね。
キャンディはいろんな人に手紙を書いていますが、アンソニーにだけは書けません。
テリィには出せない手紙を何通も書いていたし、戦争で亡くなったステアにも心の中で
何通もの手紙を書いていたのだけれど、アンソニーにだけは書けなかったと・・・。
でも、この小説の最後は、アンソニーへの手紙で〆られています。
アンソニー派だった私にとっては、こんなにもアンソニーのことをキャンディが
心の中で大切に思っていたことがわかり、とっても感激しました。
(簡単にテリィに心変わりしたわけじゃなかったのね。)
それと、レイクウッドに誰も住まなくなってからも、アンソニーのバラは
ラガン家の庭師だったホイットマンさんが、ちゃんとお世話してくれていたそう。
あ、アンソニーが品種改良したスウィートキャンディの色も、白からピンクになっちゃってます。
これも白のまま変えないでほしかったな。
白バラを見るたび私は、スウィートキャンディって呼んでたほどですから。
(その3につづく)
by joko_tak
| 2011-08-11 07:12
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